バルセロナは,ガウディに圧倒された。ピカソもいいけど,やっぱり,巨大な有機体のような建築物に世紀末芸術の爛熟を見た。
この街で,ガウディを見るうち,いよいよ撮影意欲が抑えきれず,カメラを買ってしまった。初めての一眼レフカメラ。東独製のプラクチカ。選択理由は,一眼にしては安いというだけだ。マウントがM42スクリューなんてことも当時知らなかった。
人々は陽気で楽しい。誰かに道を聞いて,地図を覗き込んでいると,どうしたどうしたと言わんばかりに集まってしまうような人々だ。
マドリッドの記憶は,プラド美術館。本館のエル・グレコもいいが,別館のゲルニカは突出している。別館の壁一面がゲルニカに占拠されている,そんな大きさだ。モノトーンの迫力。空調の音だけが低く響いていた。
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日時:昭和63年3月4日(金)−同月10日(木)
撮影:PRAKTICA MTL5B, PENTACON auto 50mm F1.8 MC
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